平成29年度に同プログラムをメルボルンで開催するにあたり、主要な機関や視察先候補を訪問し、視察の受け入れ依頼および関係強化を行いました。
16日は、Brimbank City Councilを訪問し、視察受入れの依頼をしました。同市は英語以外の言語を話す住民の割合が56.2%と高く、街中の視察も含め、1日かけてこの街の取組を学ぶことは有意義であるとの感触を得ました。
午後からは、モナシュ大学Monash Asia Instituteの岩渕所長を訪ね、討論等の内容について、2月の訪問時より踏み込んだ話をしました。岩渕所長のみならず、他の研究者にもご協力いただけることになりました。
次に、Victorian Interpreting and Translations(Vits)のSophia Koutesさんを訪ねました。同社は30年以上通訳サービスを提供しているビクトリア州官営企業で、昨年度の多文化セミナーにもご協力いただいています。通訳が不足している分野(ベトナム語の司法通訳など)のサービス拡大への取組等、セミナー参加者の参考になるものと思われます。
翌日の17日は、Huntingdale Primary Schoolを訪問しました。同校は日本語バイリンガル教育を実施し、高い評価を受けています。日本語の授業だけではなく英語の授業も見学することが可能で、日本の学校の授業との違いを肌で感じることができる点も、日本の自治体職員にとって有意義であると思われます。
午後からはビクトリア警察を訪ねました。広報担当のほか、同席した多文化主義政策の担当者2名は移民一世で、また同警察には日本人女性の警察官が1名勤務していることから、人数はまだ少ないものの、警察職員にも多様性が広がっていることがうかがえます。
次に、Metropolitan Fire Brigade(消防)の広報担当者と面談しました。消防署の活動についてのプレゼンや質疑応答のみならず、他の災害対応を担当している機関と共同でのセミナー実施といったご提案をいただきました。
最終日の18日は、AMES Australia本社を訪ねました。AMESはビクトリア州の様々な多文化プログラムを自ら実施し、警察や消防など様々な組織・機関とも連携している機関です。郊外のフッツクレイにあるAMESの施設では、各担当者から事業内容の説明受けながら移民への語学研修の様子等を見学しました。成人言語教育、就労支援、定住支援など幅広く事業を展開していることから、多くのことを学べるとの感触を得ました。