日本の自治体及び国際関係団体職員を対象に、オーストラリアの多文化主義政策を学ぶセミナーを実施しました。
今年度は防災、医療、定住支援をテーマとし、関係する9施設を視察しました。州全体の多文化主義方針を担う機関から、新しく来たばかりの移民と日々接する団体まで、様々な視察先をめぐりました。
難民として渡豪した方が今では移民をサポートする立場で活躍している姿や、以前は英語も話せず毎日を部屋で過ごしていた方が、定住支援を応援する団体に助けられたという移民自身の体験談など、普段では直接聞けない話を基に、意見交換をすることができました。自信がなかった移民が語学力を身につけ、仕事に就き、独立してオーストラリアに貢献する様子を目の当たりにし、日本からの参加者は刺激を受けた様子でした。
最終日に行ったサマリーでは、グループに分かれ討議をし、このセミナーで学んだことをまとめてもらいました。「日本とオーストラリアの違いを踏まえたうえで、オーストラリアの先進事例をどのように日本の社会に生かせるか。」をテーマに、それぞれのグループからは「多額の予算がなくても実践できること」として新しいアイデアが発表されました。
今年度の訪問先
・NSW州多文化コミュニティ関係委員会
・カンタバリー市
・ブラックタウン市
・St. George Family Support Service
・Auburn Diversity Services
・シドニー南西部健康局医療通訳部門
・NSW State Emergency Service
・Marrylands Public School
・Marrylands High School