2019年のラグビーW杯、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、「日本でのスポーツビジネス~今後6年間は可能性に満ちている~」のテーマでセミナーが開催され、2019年ラグビーW杯組織委員会のマット・キャロル氏が講演を行いました。
講演の中で、開催を希望する自治体がスポンサーとなるW杯は始めての試みではあるが、オリンピックの競技が東京を中心に開催されるのを比較し、W杯の試合が日本各地で開催されることに触れ、「今まで、南アフリカの人が札幌に旅行に行く機会はあまり無かっただろう。でも、札幌と東京で試合が開催されれば、熱狂的な彼らは応援に行く。そこに観光というビジネスが生まれる。日本の交通手段の素晴らしさについては言うまでも無いだろう。」と観光促進の可能性を述べたほか、「ラグビーも決してオーストラリアで大人気のスポーツでない。しかし、国際大会というのは人々の興味を惹くものである。オーストラリアで開催されたW杯(2003年)のときも積極的に、マーケットや自治体、学校などを取り込もうと心がけた」と話し、国際的スポーツイベントを実施することによる競技普及の可能性についても示唆されました。
日本にはラグビー専用のグラウンドが少ないこと、試合によって規模が異なる会場が必要になる可能性にも触れながら(キャロル氏曰く「オーストラリア代表vsニュージーランド代表の試合と、他のラグビーマイナー国の試合が同じ会場で良いと思うかい?」とのこと)、グラウンドのデザインや会場内でのWi-Fi環境、入場時のチケットスキャンシステムという面ではオーストラリアは先進的であるため、そこにビジネスチャンスが生まれるのではないかと参加者に提案をしていました。セミナーには、かつて神戸製鋼でプレーし、世界最高峰のウィングバックと称されたイアン・ウィリアムズ氏も参加しておりました(現在は、日系企業を支える弁護士として活躍されています)。
豪日協会セミナーへの出席(10月23日)
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