2013 CLAIR FORUM

2013年のCLAIR Forumの概要

2013年8月5日(月)、日豪姉妹都市50周年記念フォーラムを開催しました。

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会場 : The Westin Sydney, Heritage Ballroom
主催 : 財団法人 自治体国際化協会シドニー事務所、日本政府観光局シドニー事務所(JNTO Sydney)
協力 : 在シドニー日本国総領事館、シドニー工科大学地方自治センター、オーストラリア姉妹都市協会

1963年に奈良県大和高田市とNSW州リズモア市が日豪間で初めてとなる姉妹都市関係を締結して以来、今年で50年を迎えました。これを記念し、これまでの姉妹都市の歴史を振り返りつつ、今後の姉妹都市交流の更なる発展について意見交換を行いました。
また、2013年は「日豪観光交流年」に設定されていることを踏まえ、JNTO Sydneyと協力し、日本の地方自治体の観光PRも行いました。

1 グリン神父へ感謝状贈呈
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50年前に大和高田市とリズモア市の姉妹都市提携に尽力されたのが、ポール・グリン神父です。
戦争の傷跡がまだ残る中、オーストラリアには強い反日感情が残っていました。そんな中、大和高田市内の教会に赴任したグリン神父は、日本とオーストラリア それぞれで集めた募金で幼稚園を建て、日豪両国を結び付けました。幼稚園が完成した後も、  神父は姉妹都市提携のために奔走され、神父の出身地であるリ ズモア市と大和高田市の間で姉妹都市が提携されるに至りました。
そのご尽力に対し、CLAIRから感謝状を贈呈しました。グリン神父からは「新しい国オーストラリアと歴史の長い国日本が、互いに尊敬し、本当の愛を持って、より良い世界を作っていきましょう。」とお言葉をいただきました。

2 来賓ご挨拶
50周年を祝うため、多数の機関からたくさんのご来賓をいただき、Andrew Stoner NSW州副首相や小原雅博在シドニー日本国総領事には、来賓を代表して御挨拶をいただきました。

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当協会の木村陽子理事長からは、姉妹都市交流事業に参加したことがきっかけで夢に向かう気持ちを強くした高校生の事例が紹介され、このフォーラムも、人々が交流して意見を交わし、お互いをサポートする機会となることを期待する、との主催者あいさつがありました。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

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3 姉妹都市50年を振り返って
これまでの50年を振り返り、両市長からスピーチをいただきました。50年前に両市を結びつけたグリン神父のご功績をたたえるとともに、姉妹都市提携が両市民にもたらす国境を越えた絆について発表がありました。

(1)   大和高田市長 吉田
50年前、市長と神父が姉妹都市の提携に尽力された当時、言葉や文化の違いを乗り越え、両市の市民や議会の理解を得るには、大きな困難が数多くあったことと思う。
姉妹都市締結後、多くの交流を重ねてきた。大和高田市には、「リズモーの庭」と命名した公園があり、リズモア市から贈られたユーカリが大きく育っている。
このような私たちの友情は、両市間にとどまらず、日本とオーストラリアの、そして世界の平和に貢献することをも目指している。そのためにも、まず両市の教育や福祉・産業など、広い分野にわたり、さらに多岐にわたる交流の場が必要だと考える。

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(2)   リズモア市長 Jenny Dowell氏 【リズモア市長プレゼンテーションデータ】
この姉妹都市提携は人々の交流に直接的に作用している。
50年間、私たちは定期的に手紙や贈り物を交換し、お互いを行き来した。
最近はEメールやスカイプなどにより随分と簡単にコミュニケーションがとれるようになっている。それゆえ、様々な変化もあるが、絶対変わらないものがある。それは、私たちが築き上げた友好の価値だ。

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また、全豪姉妹都市協会William Wilson会長からは、JETプログラムに対し、東日本大震災時の復興支援の取組について感謝状が送られました。

シドニー事務所長からは、日豪間の姉妹都市提携は108を数え、オーストラリアが結ぶ姉妹都市の中で最多の相手国となることや、日豪間の姉妹都市が行う交流活動では青少年交流が約6割を占め、日豪間交流の特色・強みとなっていることなどを説明しました。

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4 日豪姉妹都市の更なる発展について
フォーラムの後半は、「日豪姉妹都市の更なる発展について」と題し、パネルディスカッションを行いました。姉妹都市交流を活発に行っているシドニー市、マンリー市、パース市から具体的事例を発表していただいた後、会場との質疑応答を行いました。

名 古屋市との姉妹都市提携をしているシドニー市はRobert Kok市議会議員が説明してくださいました。シドニー市は市有建造物を改築し、新進気鋭のビジネスを立ち上げようとする若者に安価に貸し出しており、それ は日本のクリエイティブ産業にも通じるものがあり、今後はこのようなニュービジネスの分野での交流が促進されることを期待したいとのことでした。

マ ンリー市のAlan Le Surf副市長は、東京都台東区との姉妹都市提携について、昨年30周年を迎えたことや、小田原市との友好提携ではこれまで6,000人の生徒が交流プロ グラムに参加したこと、姉妹都市が行う良い施策をマンリー市版に改良して採り入れていることなどを説明されました。
【マンリー市プレゼンテーションデータ】

パー ス市のChris Hughes国際交流コーディネーターは、鹿児島市との姉妹都市提携が来年度40周年を迎えることに触れ、市長が先頭を切って国際貢献に取り組んでいるこ とや青少年交流を重要視していること、姉妹都市交流による成果をできる限り数値化し評価することに努めていることを説明されました。
【パース市プレゼンテーションデータ】

ファシリテーターのオーストラリア地方自治研究センターRoberta Ryanセンター長からは、姉妹都市交流とは最も大きなボランティア精神に満ちた交流事業だと総括があり、今後、姉妹都市の成果に関する多角的な調査・研究を行っていきたいと抱負を述べられました。

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5 日本観光PR
「日豪観光交流年」にちなみ、JNTOの善木次長から日本の観光PRについてプレゼンがなされ、続いてシドニー在住の筝曲家、小田村さつきさんらの演奏により、日本文化を体験していただきました。
会場の外に設けた観光PRブースには多数の方が訪れ、自身の都市の姉妹都市について質問されるほか、お薦めの旅行先を尋ねる方もいらっしゃいました。
参加者の方からは、他の都市間の交流活動を学び、自身の取組に役立てたいという意見がありました。今回のフォーラムを通して、姉妹都市が国際交流の進展に 重要な役割を担っていることを認識すると共に、日豪両国の相互理解を一層深め、姉妹都市交流の更なる発展のための新たな一歩を踏み出すことができたと考え ております。

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  •  環境問題への取組を調査するため、7月下旬~8月上旬にかけて滋賀県立彦根工業高等学校の高校生1名および引率者1名がオーストラリアを訪問し、クレアシドニー事務所は、7月29日にはオーストラリアの概要(文化、風習等)についてブリーフィングを実施し、7月31日にはブリスベンの訪問先企業へのアテンド行いました。

    ブリスベンの訪問先においては、カーボンニュートラルの観点から、カギケノリという海藻を用いて畜産動物が排出するメタンガスを減少させる取り組みについての情報を得ることができました。生徒が、将来は自らも環境のための取り組みを実施したいとの思いから、積極的にミーティングに臨んでいる姿が印象的でした。

    当事務所は今回、ブリーフィング及びアテンドのほか、ブリスベンの訪問先企業に対するアポイントメント取得のサポートも行いました。
     クレアシドニー事務所は、今後もオーストラリアでの調査に取り組む日本の自治体の活動を支援していきます。

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