3月12日(木)、クレアシドニー事務所職員は、ニュージーランドのクライストチャーチ市役所を訪問し、同市の多文化共生施策を長く担当し、同市の民族多様性の進展過程を熟知しているクレア・フィリップスさんに面会しました。
クライストチャーチ市は、ニュージーランドの地方自治体では珍しく市の多文化戦略を策定し、民族多様性を促進していることで広く知られています。クライストチャーチ多文化戦略は、同市役所が、多様性に富み、包摂的であり、かつ誰もが歓迎される市を創り上げるために、そして、行政サービスを高質化し、市役所内関係者及び多様なコミュニティー関係者らと優れた関係を構築していくために、どのような施策を展開していくかを示すものです。また、クライストチャーチ多文化戦略は、1840年に先住民族であるマオリ族の伝統的首長とイギリス代表との間で締結されたワイタンギ条約を国家の礎とするニュージーランドの歴史をしっかりと踏まえているものです。
クライストチャーチ多文化戦略の準備、策定、推進などに幅広く携わってきたフィリップスさんから詳細にお話をうかがい、クライストチャーチ市におけるこれまでの多文化共生施策、そして、その今後の推進方策について大いに知見を高めることができました。
クレアシドニー事務所では、引き続き、ニュージーランド及びオーストラリアの地方自治体及びその他の機関で進められている多文化共生施策に関する調査研究を進め、日本の地方自治体の多文化共生のまちづくりを支援していきます。