日本、オーストラリア、ニュージーランドの地方行政関係者による意見交換を通じ、関係国における地方自治の進展や、相互理解と友好親善の促進を目的として、CLAIR Forum(2011年よりCLAIR SeminarをCLAIR Forumに統合)を開催しています。
2024/2025 CLAIR Forumの概要
開催日:2025年3月10日(月)
テーマ:ごみ削減とサーキュラーエコノミー
会場:University of Technology Sydney Building 1, level 22, room 10(オンライン同時配信)
主催:クレアシドニー事務所
共催:シドニー工科大学公共政策研究所(UTS:IPPG)
発表者
- 西村所長補佐(東京都)
- 棟方所長補佐(青森県黒石市)
- Gemma Dawson 氏(Manager Waste Strategy, City of Sydney)
- Carla Nelmes 氏(Resource Recovery Education Officer, Penrith Council)
発表概要
① 西村所長補佐(東京都)
東京都の廃棄物処理にまつわる歴史、一般廃棄物及び産業廃棄物の処理・リサイクルに係る現状に加え、サーキュラーエコノミーの実現に向けた多様な主体との連携事例を紹介しました。
② Gemma Dawson 氏(City of Sydney)
2030年までに廃棄物ゼロを目指すシドニー市の野心的な戦略に触れ、廃棄物の削減、リサイクルの最大化、そして持続可能な廃棄物処理に向けた取り組みが紹介されました。
③ 棟方所長補佐(青森県黒石市)
黒石市の廃棄物処理とサーキュラーエコノミーの取り組みについて発表しました。焼却処理や資源リサイクルの工夫を紹介し、自治体の支援事例として、りんごジュースの搾りかすを活用した新素材開発の支援についても説明しました。
④ Carla Nelmes 氏(Penrith City Council)
ペンリス市では、昨今のウルトラファストファッションの流行により、衣類の大量消費が課題となっており、2023年には、市が初めて衣類のリサイクルイベントを開催。市の取り組みを通じ、リサイクルに対する地域社会の気運を高めるとともに、サーキュラーエコノミーの実現に寄与しているとの説明がありました。
⑤ 質疑応答
質疑応答では、参加者から多くの質問が寄せられ、活発な議論が展開されました。特に、日本の自治体の取り組みを参考に、地域コミュニティでリサイクルの意識を高める方策が議論される中、子どもへの教育の重要性が改めて浮き彫りとなりました。